CURRICULUM

カリキュラム

育成する人材像

共同資源工学専攻は、限られた鉱物資源を有効に活用して人類社会を将来にわたって持続・発展させていくため、科学・技術と社会・経済の双方にわたる高い知識と国際性を兼ね備えた、資源確保の未来を担うグローバル人材を養成することを目的としています。

共同資源工学専攻では、両者が有する資源工学の教育リソースを共有し、以下の能力・素養を修得させるための教育を展開し、これらの教育を英語で行っています。

従来より、九州大学は資源分野の“上流”に位置付けられる「地質・探査」や「採鉱・選鉱」に関する教育を得意としており、北海道大学は資源分野の“下流”に位置付けられる「製錬」や「環境保全」に関する教育を得意としています。

本専攻では、学生が両大学で講義や演習を履修することで、資源分野の上流から下流までを網羅した、資源工学に関わるすべての技術を理解した高い俯瞰力を持った人材を養成します。

また、国際インターンシップや留学生とのディベートのセミナーなどを通じて、異文化・社会の相互理解を促し、高い国際性を身に付けます。さらに、従来の両大学の資源系専攻のカリキュラムにはなかった資源マネージメントの教育を導入し、国際的な政治や経済の動向などを考慮した資源開発のデザインやマネージメントを担いうる能力を身に付けさせる教育を展開しています。

2019年からのコロナウイルスの流行のため、下記の教育プログラムはオンラインなどの代替開講を行っています。

俯瞰力を高める―大学院エクスチェンジセミナー

大学間の学生交換で九大生は北大の得意とする「製錬」や「環境保全・修復」分野を、北大生は九大の得意とする「地質・探査」や「採鉱・選鉱」分野を履修することで、資源の開発生産から環境保全に至る流れの包括的理解を促します。

デザイン・マネジメント力を身に付ける―資源マネージメント

日本の資源教育は、マネージメントのための教員が手薄なため、現場経験のある社会人、先進的な資源マネージメント教育を実施している海外大学の教員などの講義を通して、システムをデザイン・マネジメントする能力を身に付けます。

国際性を養うー国際フィールド調査

共同資源工学専攻の必修科目として、資源の開発・生産・研究に関する海外の現場で約2週間程度の研修を行い、国際的なコミュニケーション能力や実践的な問題解決能力を養います。

資源国との絆を結ぶ―国際人材交流セミナー

資源開発の現場の大半は海外にあり、資源系人材には、各国地域の社会システム・文化・歴史についての深い見識が必要です。

共同資源工学専攻はJICA「資源の絆プログラム」や「ABEイニシアティブ」などの留学生を受け入れています。

各国留学生と日本人学生が英語で資源に関する問題を議論することで、社会システム・文化・歴史や利害関係についての見識を育て、日本と資源国の人的ネットワークを構築します。